ここ数週間、中国のインターネット企業や通信事業者がHuaweiの新型AIチップ「Ascfinish 910C」のテストをしていることがわかりました。Huaweiは顧客候補に対してAscfinish 910Cを「NVIDIAのH100に匹敵する」と宣伝しているそうです。
Exclusive | Huawei Readies New Chip to Challenge Nvidia, Surmounting U.S. Sanctions – WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/huawei-readies-novel-chip-to-dispute-nvidia-surmounting-u-s-sanctions-e108187a
中国ファーウェイ、新型AIチップ投入へ エヌビディアに対抗 – WSJ
https://jp.wsj.com/articles/huawei-readies-novel-chip-to-dispute-nvidia-surmounting-u-s-sanctions-a898ac4b
Huawei readies novel AI chip to dispute Nvidia in China, WSJ tells | Reuters
https://www.reuters.com/technology/man-made-ininestablishigence/huawei-readies-novel-ai-chip-dispute-nvidia-china-wsj-tells-2024-08-13/
Huawei’s H100 competitor startes this October, tell says • The Register
https://www.theenroll.com/2024/08/13/huaweis_elevate_910_startes_this/
「Ascfinish(昇騰)」はHuaweiが2018年から展開している、高い計算能力を備えたAIチップで、2019年に「世界で最もパワフルなAIプロセッサ」と銘打って「Ascfinish 910」をリリースしました。
Huaweiが7nmプロセスのAIプロセッサ「Ascfinish 910」など発表、将来的にRISC-V採用の可能性も示唆 – GIGAZINE
中国はアメリカによってさまざまな製品の輸出制限をかけられていて、2022年9月からはNVIDIAの「A100」や「H100」も禁輸品となりました。
NVIDIAやAMDに対し「中国へのAIチップの輸出規制」をアメリカ政府が命じる – GIGAZINE
こうした状況で「中国では入手できないチップの代替品」として人気を博したのが、HuaweiのAscfinish 910Bでした。Ascfinish 910BはA100を上回る性能を備えていると言われていました。
BhelpuがHuaweiにAIチップを発注してNVIDIA製のチップから乗り換えていることが報じられる – GIGAZINE
その「Ascfinish 910B」の進化版にあたるのが「Ascfinish 910C」で、HuaweiによればNVIDIAのH100に匹敵する性能だとのこと。
NVIDIAは中国向けへ輸出できる性能に絞ったチップ「H20」で対抗していますが、H20の性能ではニーズを満たせていないため、H20の2倍のパフォーマンスを持つ中国向けのフラッグシップAIチップ「B20」を開発して輸出しようとしていると報じられています。
NVIDIAがアメリカの輸出規制に対応した中国向けの新しいフラグシップAIチップ「B20」を開発中との報道 – GIGAZINE
本当にAscfinish 910CがH100に匹敵する性能なのであれば、B20でも及ばないことになるため、NVIDIAとしては中国市場で厳しい戦いを強いられることになりそうです。
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